【和歌山県御坊市様】DSP避難標識の導入ストーリー
設置目的
夜間に防災案内板の表示面をムラなく全面発光させ、視認性を向上する
災害による停電時にも照明を光らせ続けることで、安定的な避難誘導を促進する
電気工事を省略することで、内照式標識の設置コストを抑える
デザインソーラーパネル本体:SLB-S6036C(607H×352W×37D)×27台
取り付け方法:支柱建て込みおよびフェンス共架、壁面取り付け
和歌山県御坊市様の導入背景
和歌山県はその位置関係上、災害に見舞われることが多い地域です。台風が和歌山県西側を通過して南寄りの風が吹く場合には、河川の氾濫や土砂災害の恐れがあります。また、南海トラフ地震の場合、震源域が和歌山県の内陸にまで達しているために強い揺れが観測されることが多く、津波による被害も想定されます。
太平洋に面した和歌山県で最大規模の南海トラフ地震が発生すると、最大マグニチュード9、最大津波高16m、津波到達時間13分という驚異的な数値が発表されています。巨大地震においては、地震発生直後にできるだけ高い場所へ緊急的に避難することの必要性が改めて示されています。
そうした中、御坊市では災害の発生を常に想定し、発生した場合における被害の最小化および迅速な回復のための対策が実施されてきました。避難場所について言えば、施設の指定だけではなく災害種別ごとに対応する避難施設を指定したり、施設ごとの安全性の評価を3段階で行ったりと、他自治体に先駆けた取り組みを実施しています。
その結果、現時点で風水害避難所45箇所、地震避難所45箇所、津波避難所等64箇所が避難場所として指定されています。しかし、住民や旅行者などがもつ防災・避難意識は限定的であり、使用面が課題であるとの認識があります。指定・整備が進められた避難施設ですが、実際に活用してもらうためには何が必要なのでしょうか?
最も基本的かつ重要なのは、住民への周知です。どの施設がどの災害時に安全なのかを住民があらかじめ認識していてはじめて、有事の際に速やかな避難が可能となります。そのためには、各避難所の入り口などに防災看板を掲げて、必要な防災情報を記載することが基本的な対応となります。
デザインソーラーパネル避難標識による問題解決
デザインソーラーパネルは、太陽電池を内部に搭載した構造をもつ「内照式の避難標識」です。電気工事や配線設備を施すことなく表示内容のライトアップが可能となり、夜間の視認性確保に役立ちます。
御坊市では、これまで標識に簡易ソーラーライトを組み付けた防災標識を設置してきました。ソーラーパネルを利用して発電するライトであり、太陽光があれば点灯します。そのため、電源を確保できない場所や災害による停電時でも発光し、夜間でも防災情報の表示内容の確認が可能となります。
価格が比較的安価であり、電気工事なしで取り付けられる「簡易ソーラーライト」ですが、弱点もあります。それは表示面の輝度と明るさの均一性にあります。表示面を照明で照らすタイプは「外照式」と呼ばれます。外照式の場合、光源から距離が離れれば離れるほど表示面が暗くなります。そのため、光源と反対側の表示内容が認識し難くなってしまうことがあります。
そこで、弊社は御坊市の防災ご担当者様へ「デザインソーラーパネル」をご提案しました。当製品は、内蔵の太陽電池により電力を生成し、その蓄えたエネルギーで夜間に表示面を点灯させる「コードレス内照式標識」です。従来品との最大の違いは、照明の点灯方法です。デザインソーラーパネルは「内照式」であり、表示面全体が均一に発光するため、高い視認性を確保できます。
具体的には、光源であるLEDの光を「導光板」と呼ばれるアクリル板で全面に拡散し、表示面全体を発光させています。外照式とは異なり、サインの隅々まではっきりと表示内容が識別できます。また、太陽電池が発電した電力を蓄えるバッテリーに市販の単三蓄電池を使用しています。そのため、交換時の本体コストおよび交換の手間を抑えることができます。
こうした「表示面の明るさ」と「維持コストの低さ」を評価いただき、従来の外照式のソーラーライトと標識の組み合わせではなく、デザインソーラーパネルをご採用いただきました。
導入による効果
この標識は、安全な避難場所への誘導案内に関する情報発信を行っています。コストを抑えるために、既存のフェンス支柱や駐輪場の支柱に共架しています。最も多いのは、上の写真のように基礎工事を行って支柱を建て込み、その支柱に標識を取り付ける設置方法です。ただし、この場合には基礎工事や支柱建て込みにかかる工事が必要となり、事業費が大きくなりがちです。
事業費を抑えるため、御坊市のケースでは、周囲に標識を取り付けられそうな設備(フェンス・壁面など)がある場合にはそれを利用して施工を行っています。このように柔軟な取り付け方法をご提案できるのも、全ての部材を標識に内蔵したオールインワン構造を採用するデザインソーラーパネルならではの特徴です。
壁面へのお取付けを行う際は、設置の際に金具を固定するための穴を空ける必要がありますが、大掛かりな工事を必要とせず、コストを抑えた導入が可能です。御坊市内に、避難場所標識および避難誘導標識として合計で27台のデザインソーラーパネルをご設置いただきました。
災害種別に避難所を指定されている場合は、それぞれの避難所ごとに、どの災害に対応しているのかを明記したデザイン内容を採用しました。デザインソーラーパネルは表示面をインクジェット印刷で出力しますので、任意の表示内容を表現できます。もちろん、当社の担当者がデザイン面から全てオーダーメイドにて作成させていただきます。
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